京都でも有数の庭園が観られる世界遺産『仁和寺御殿庭園』へ潜入調査!!

仁和寺御殿庭園

 前回は、「実は無料で観れる!?古都京都の世界文化遺産『大内山 仁和寺』」をご案内しましたが、今回は、有料でも観てみたい「京都でも有数の庭園が観られる世界遺産『仁和寺御殿庭園』」をご案内致します!!

 京都府京都市右京区にある、この「仁和寺」は、今から約1150年前の仁和四年(888)に宇多天皇によって創建された京都を代表する勅願寺(天皇さんの命令によって建てられた寺院)の一つで、1994年にはユネスコによって「世界遺産(古都京都の文化財)」に指定され日本を代表する寺院の一つとしても知られております。




▼勅使門

勅使門

 仁和寺の御殿へと入るには、一般参拝客が通る「本坊表門」と勅使(天皇の代理)を迎える『勅使門』があります。
 この「勅使門」は、通常の門とは違い格式の高い天皇家や将軍家等特別な人をお迎えする格別な門で、見事な彫刻が施され、門そのものも十分な見ごたえのある造りになっております。

 元々あった「勅使門」は、安土桃山時代の頃に建てられたものが在ったそうですが、他の御殿と同時に明治二十年(1887)に発生した失火によって焼失してしまった為、現在あるものは大正二年(1913)に技師・亀岡末吉によって安土桃山様式を尊重し建造されたものです。

 今でも天皇や皇族、勅使が訪れた際に実際に使用されているのか気になりますね。




▼本坊表門

入り口門

 当然、格式の高くない私は勅使門を使う事が許されていないので、「本坊表門」より御殿内へ入ります。

入り口

 写真は、「白書院」へと続く御殿入り口です。

 ここからは有料エリアとなるので、大人500円/小・中学生300円のチケットを購入し入場します。

 もし、ココで御殿や庭園は見なくてもいいや!となると完全無料で仁和寺を楽しむ事も出来ます。

▼写真撮影自由!!

屏風

 京都のほとんどの寺院が御殿内撮影禁止になっておりますが、「仁和寺御殿」内は、撮影が許可されており、心置きなく撮影出来ます。 

 しかし三脚を使用しての撮影は禁止なのでご注意下さい。

 写真のこの御殿入り口中で靴を脱ぎ中に入ります。

 なので、靴下によく難がある人は穴が空いていないかどうか事前に確認しておいた方が良いですよ!!

庭園廊下

 御殿入り口から「白書院」へと続く廊下は、左右の壁に窓もなく庭と一体化した完全な屋外です。

 時代劇に出てくる様な風景が広がっておりました。




▼白書院

白書院

 御殿入り口から最初に通る建物が登録有形文化財に指定される「白書院」と言います。

 この御殿も明治二十年(1887)に発生した失火によって焼失してしまった為、現在あるものは大正二年(1913)に造営されたものです。

部屋

 「白書院」内の襖絵は、昭和十二年(1937)に日本画家の福永晴帆(1883〜1861)が制作した松の絵が部屋全体に描かれ、南側から順に冬、夏、春、秋の景観が描かれております。

勅使門裏

 白書院の中庭を観ると「勅使門」が見えます。

 恐らく、勅使が来られる場合は、この「白書院」へダイレクトに案内され奥の部屋に行くんだと思うのですが、定かではないです。(ごめんなさい、下調べなくあくまでも、じゃないかなぁ??です。)

▼黒書院

庭園廊下

 白書院から廊下をあるいて行くと次にある建物が登録有形文化財に指定される「黒書院」です。

廊下

この黒書院は仁和寺近くに建っていた仁和寺・旧安井門跡の寝殿を移築したもので、黒書院は白書院と対照をなす建物で外観の色が黒木造りとなっております。 

黒書院

 内部は竹の間・秋草の間など6室あり、昭和の画家・堂本印象が描いた襖絵が室内全体を飾っております。

廊下

 良い風味の出している渡り廊下を歩き、庭園がある「宸殿(しんでん)」に向かいます。




▼宸殿

庭園廊下

 本日は観光客も少なく、気持ちよく「宸殿」に到着しました。

 この「宸殿」は、当寺における儀式や式典に使用される御殿の中心建物です。

 元々は、江戸時代の寛永年間に御所から下賜された常御殿がその役割を果たしていましたが、これも明治二十年(1887)に焼失してしまっており、現在のものは、大正三年(1914)に造営されました。

庭園

 この御殿からは、京都を代表する見事な庭園を観る事ができます。 私が訪れたのは緑が生い茂る夏の季節ですが、春には新緑が、秋には紅葉を楽しむ事が出来ます。

庭園縁側

 心安らかに庭園を眺める一時は格別な時間ですね。

宸殿

 特別な人を迎えるのに使われる「宸殿」内部には、日本の四季や牡丹・雁などが見事に描かれております。

 この部屋は、手前が「下段の間」で、奥が「中段の間」です。

宸殿 上段の間

 写真は、宸殿の「上段の間」です。

 他の部屋もかなり上質な造りになっておりますが、更に素晴らしく美しく造られております。

 この部屋を使えたのは、皇族や勅使、将軍家や大名などごく一部の人でした。




▼霊明殿

御堂

 宸殿を越えて、仁和寺の御殿の最も奥の位置にある「霊明殿」に到着しました。

 この御殿は、仁和寺の院家であった喜多院の本尊 薬師如来坐像を安置する為に明治四十四年(1911)に建立されたものです。

 この御殿を撮影している時に、他のツアーガイドさんが案内していた情報が小耳に入ってきました。 「御殿の上の金具?が四角いものは霊を祭る「霊殿」です」との事で、確かにこれまで見てきた寺院で上が四角になっているものは、全て霊殿でした。

庭園別景観

 「霊明殿」から見た庭園です。




▼さいごに

廊下

 以上で、京都でも有数の庭園が観られる世界遺産『仁和寺御殿庭園』のご案内となります。

 折角の庭園ですので、心安からに楽しめるよう人の少ない日を選び訪れてみては如何でしょうか。

 御精読有難うございました。




アクセス

 住所:〒616-8092 京都府京都市右京区御室大内33